第2回福岡国際42.195キロウオーク



車を運転中、ラジオから流れてきたイベント情報。「福岡国際マラソン」のコースをウォーキングしようというもの。昨年始まったばかりのようだが、なかなか楽しそうなイベントである。

陸上競技の長距離をやっていた人間であれば、「福岡国際マラソン」は一度でいいから出場してみたいと思う大会だろう。しかし、この歳になってしまっては、それは絶対にかなわぬ夢だ。いや、もはや夢でさえあり得ない。

さっそく申込用紙を取り寄せ、参加料1,800円を振り込んだ。

とはいえ、一人でフルマラソンの距離を歩くのはさすがに厳しいので、私の研究室の院生H君を誘うことにした。当日は、H君の友達で大塚製薬のTさん、Jさんが加わり、計4名でタラタラ歩くことになった。


受付

九大六本松キャンパスに車を止めて大濠公園まで歩いていく予定であったが、学祭のため車での入校ができないことに気づく。自転車で行くことにした。自転車を長時間公園に止めておきたくはないのだけれど、仕方ない。

5時半過ぎに、大濠公園に向かって出発する。暗いよ〜、寒いよ〜、それに眠いよ〜。会場についた頃、H君より電話。受付を済ませ、控え室にいるとのこと。

事前の登録証と引き替えに、プログラムやゼッケン、タオル、記念品などを受け取る。なぜか、記念TシャツのサイズがMサイズだ。180センチオーバーの私にはとても入らないが、まあいいや。

控え室で今日一緒に歩くメンバーと合流。大塚のお二人、なかなかの好青年である。渡されたゼッケンに必要事項を記入し、デイパックに貼り付ける。

H君は、何と手ぶらに短パンの出で立ちである。ウォーキングを完全になめている。翌日から風邪で体調を壊したらしいが、無理からぬことだ。

いざ出発

さあ、いよいよ出発だ。つい先ほどまでまん丸お月様が出ていた夜空が、だんだん明けてきた。こんな早朝なのに、ジョギングやウォーキングに汗を流す人がいる。すごいものだ。

渡されたコースマップを見ながら現在地や方向を確認するが、見るたびに絶望感に苛まれる。要所要所には案内の方が立っていてくださるので、地図は極力見ないと決める。


スタート、14キロ、23キロ、31キロ、ゴールでスタンプをもらいながら歩く。

選手が走る1週間前に、「福岡国際マラソン」と同じコースを歩いているのである。気分の高まりを感じるが、それも最初のうちだけであった。


九大六本松キャンパスの前を通過。まだまだ16キロちょっと歩いたに過ぎないが、既に足に来ている。口数もだんだんと減ってくる。「このまま左折して、大濠公園に『ゴール』しようか」というTさんの言葉が、冗談に聞こえない。

23キロ、改装工事中の博多駅前を通過する。やっと半分過ぎただけである。工事中の博多駅も無表情だが、我々も既に気色がない。

このあたりから、だんだん感覚が麻痺してくる。「きつい」や「痛い」とはどのような感覚を表現する言葉であったのか、分からない。

この後ゴールまで、カメラを構える気持ちにすらならない。

ようやくゴール


8時間半歩いて、ようやくゴールイン。感覚が完全に麻痺してしまったのか、32キロの折り返しを過ぎた頃からペースがどんどんアップしていった。この時点で、大塚の二人組は遅れてしまった。

だが、もっと元気な方々がおられた。昨年出場してお友達になったという、おばちゃん二人組。この人たちは本当にすごかった。「あなた達は若いんだから、どうぞお先に」というのだけれど、決して道を譲らない。追い越しても、走って追い越し返してくる。

このお二人にたいそう気に入られたH君が、私のことを「先生」と呼んでしまったからもう大変である。「センセイ、チョコレート食べる? 飴舐める?」、「ねえ、センセイ、センセイ」と森 昌子並の口撃にさらされるハメに・・・。

結局、ゴールまでご一緒させていただいた。日頃から歩いていらっしゃるのだろう、ものすごいスタミナであった。


大塚のお二人も、我々に1時間ほど遅れて無事ゴールした。8時間以上歩いての「完歩証」がこれだが、まあご愛敬である。

来年も、開催されるようであれば是非出てみたいイベントであった。